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夢路行 - みちしるべ 主様変幻漫遊記 (1994)

タイトル:みちしるべ 主様変幻漫遊記
作者:夢路行
出版:東京三世社マイコミックス
出版年:1994年
作者メモ:1983年ぶ~けにてデビュー。田舎暮らしの漫画が高い評価を得るなど、淡々とした画風と日常の細やかな描写に魅力を感じます。SFも描くようです。
一言評価:心温まるいい作品を見つけました。説教らしい安易な癒しではなく、押しつけがましくない優しさが好印象。
総合お勧め度:★★★★☆

★主人公というより狂言回し、畑の主様というのは、家の守護をしている宇宙からやってきた謎の生命体です。妖怪か物の怪のようですが、そのあたりの説明は以前のシリーズにあるのかな。地球に降りてきた時に女性の姿を借りて、以来その姿のまま実にのんびりと生活しています。とはいえ、特に何の特別な力も無く、小学生の女の子からも「役立たず?」と首をかしげられる程。
しかし主様は人の話にじっくりと耳を傾ける事が出来るのです。恐らくは死ぬ事も無いのでしょうが、長生きはしていても、人間だけでなく妖怪達、生き物達の生の姿への興味を失わず、そして肯定する懐の深いキャラクターですね。
これはそんな主様が旧友を訪ねる旅をしながら、人と人…物の怪達との絆を確認していく優しい物語です。


★さて、最近ひょんな事から名前を知った作家です。ぶ~けでデビューしたと聞いたもので、早速古本屋をめぐって、「謡う海 / 天からの贈り物」「みちしるべ」、この二冊を購入しました。
★Wikipediaを見た限りでは寡作な人なのかなと思いましたが、結構長く活動していて、コミックマーケット、コミティアで同人誌も出しているとか。確かにぶ~け出身っぽい感じはありました。淡々とした話の筋に作者のシンプルな絵柄が合っています。 竹坂かほりさんのアシスタントを務めていたそうですが、水樹和佳子さんにもちょっと似ている印象。
★一番有名な作品は「あの山越えて」という田舎暮らしを描いたシリーズもののようで、これはレビューも多い。いずれ読んでみたいものです。
後々気付いた事ですが、ねこのエッセイ漫画もありまして、それをちらっとだけ読んだ事があった事を思い出しました。
コミックZero-Sumなどの一迅社からは全25巻の全集も出ているようです。

★物語は主様が寝床にしている家の壺が盗まれる事からはじまります。(恐らくは以前の読み切りに、このあたりの、寝床やら椎名家のエピソードがあるのだと思いますが…。「夢見た春」ですか、早く手に入れたい)。主様の素性自体はこの物語において大した問題ではないので、ここから読み始めても問題ありません。
まわりまわってその壺はある家の主人が購入します。そこには早くに母親を亡くし、いつも仕事で忙しくしている父親に一人残された小さな女の子が住んでいて…。

★盗まれた上に随分遠くまで来てしまった主様ですが、そんなに気にする風でも無く、折角だから近くの旧友でも尋ねるかな、とのんきに旅を始めてしまいます。その後は、雪女、雪男の山、山姥と古木、主様が地球にやってきた時の切ない話などなどが一話完結で展開していきます。


★ありきたりなように思えますが、ちょっとした一言や、フキダシ外の台詞からはかなりの奥深さが感じられます。そもそも主様は、自分の主張を押し付ける事をしないので作中で台詞は多くないです。それでも周りはこういう人がいてくれるだけでちょっと素直になれるのですよね。そういう人を描くと嫌味になってしまう作家も多いですが、そうはならないのは無理に”いい事”を言おうとしないからでしょうね。
僕は、一話の「子供の寂しい心とは、強いものだな」とか、初めての子供を授かったものの、長くもたないと宣告されてしまう父親の話「かわいそうに」木の霊「子供がか?」「…みんなさ」、といったあたりの台詞に何ともいえない味を感じました。


★女の子のけなげさが切なくて可愛い、冒頭の雪天風や、それから、小雪と蜘蛛女(?)の出てくる最後の武蔵野がお気に入りです。今でいえばツンデレ的な小雪のストーリーも読みたいですね。

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[ 2011/09/03 01:13 ] Comics | TB(0) | CM(0)

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